PMシンポ便りコーナー
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「3つの視点から考えるPM人材育成」

北嶋 修 [プロフィール] :6月号

 6月号を担当させて頂きます、沖縄部会の北嶋です。シンポにもここ3年は毎回お邪魔しております。
 私は過去に琉球大学にてPM人材の育成事業に携わりましたが、その時に感じたPM人材育成の要点について、浅見ではありますが共有させて頂きたいと思います。
 読者の皆さまは、沖縄の状況はあまりご存知ないかと思われますが、沖縄でもPM人材の需要は高く、全国他の地域と共通した課題やポイントが見られます。

■ PM人材需要と能力
 沖縄におけるPM人材の需要はソフトウェア開発業を中心に高く、情報通信産業に関わる企業を対象とした調査では常時3位以内に入る。直近の平成26年に沖縄県が行った調査では、「プロジェクトマネジメントができる人材」への需要は、第1位の「専門的・高度な技術を持つ人材」に続き第2位となっている。ちなみに、第3位は「市場開拓や企画提案ができる人材」であった。
 これから見ると、現場で求められる理想的な人材能力は「PM力」「技術力」「企画力」となる。

■ PM教育の要点
 PM人材育成にあたって研修生から「今までPMの参考書などを読んだが、さっぱり意味がわからない」などの意見が聞かれることがある。それもそのはず、PMは独学が極めて難しい分野だと思う。
 大学での教育を通じて有効と思われた点は、第 1 に「体系教育」…知識体系に基づき、研修生の体系的な概念の形成と理解を促す。第 2 に「集合教育」…講師の下で複数チームで学ぶ。第 3 に「継続教育」…一度に集中的に学ぶより、月に 1 回程度でも良いから常時学ぶ方が知識の定着につながる。
 これに「現場での応用」が付くと鬼に金棒だろう。研修生はとにかく何でも詰め込んだり、教科書どおりに進めるたりことを考えたりするが、現場で体験・応用できる範囲から実行することが、技能の向上と社内のPMシステムの確立から見ても望ましいと考えられる。

■ PM教育の対象者
 通常、PM教育では管理職や中堅社員などが主な対象となると思うが、現場でのPMの具体的な実施や効果の向上を考えれば、研修生だけに学ばせて安心するのではなく、全社的に取り組むべきである。
 まず第 1 に「経営者 (どのようにPMさせるか) 」…「なぜPMが必要か」を理解する層。経営者や上層部の正しい理解と実行意欲がないと、いくら社員にPMを学ばせても社内で実現できる環境を作ることができない。実はここから始めたいところだ。
 次に「若手社員 (どのようにPMされるか) 」…企業は「世にPMするための教育は多いが、される教育が欠けている」と感じている。特にチームワークが求められるソフトウェア開発業では、若手社員には技術力より「PMされる力」を求める傾向が強い。
 そして最後にコア層である「中堅社員 (どのようにPMするか) 」ではないだろうか。通常のPM研修の中心となるメンバーで理想も高いが、経営者と若手社員の間に挟まれ、社内では学んだことが実現できず悩んでいる研修生も多い。


 以上、長々と鄙見を述べさせて頂きましたが、シンポジウム等で他の地域の皆さまとも交流させて頂きたいと思います。これから沖縄が最も魅力的になる夏がやってまいります。ぜひ皆さまも沖縄へお越し下さい。

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