働きやすいプロジェクト環境のために
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〜「働きやすいプロジェクト環境のために」を読み終えて〜

卯の花(ペンネーム): [プロフィール] :8月号

 2006年9月から始まったこのリレー随想が、50号を最後に完結することになりました。
 さて、驚いたことに、PS研究会の居候メンバーであり、読者の一人である私に、編集部から「感想文を書きなさい」という指令がきました。そこで、この役割を果たすために全記事を再読しました。
 全編を読んでみると、モティベーション向上の方策を中心にして進みながらも、コミュニケーション改善や整備すべき環境条件など様々な課題に及んでいて、学ぶことの多い内容でした。以下は、私の感想です。

  立場を明らかにしてテーマに取り組んだ印象的な数々の記事

 人々が、プロジェクトやチームに参加して働く場合、担当者であるのか、管理者(責任者)であるのか、という立場を意識して行動することが大切であると思います。このことで、印象的な記事がありました。
 まず、担当者(新人)の立場で登場した第3回“菜の花さん”の記事には、自分が努力していること、自分がして欲しいこと、が明快に語られていました。この記事を読んだ先輩たちは、新人の望むことに応えなくてはと、真剣に受け止めたことでしょう。
 次に、ご自身の経験に基づいて、管理者の立場でなすべきことを真摯に語りかけてくる、第15回“松ぼっくりさん”第30回“金木犀さん”の記事は、担当者および管理者のどちらの立場で読んでも、共感が得られたのではないでしょうか。プロジェクトという組織で職務を遂行する場合、「プロジェクトを終わらせること」、「メンバーを育成できること」はとても重要です。私も、プロジェクトマネージャだったころ、懸命に責任者の使命に取り組んでいました。
 また、別な観点ですが、科学的な理論や参考図書を紹介して、筆者が主張する立場や根拠を明確にした数々の記事がありました。これらの記事では、その理論をネットで検索したり、参考図書を実際に読んでみたりして、筆者の論じる内容について知識を深めることができました。たとえば、第7回“銀杏さん”が「笑顔の効用」で紹介された「ランゲの情動説」です。「情動」というものが、心理学をはじめ脳科学、医学、認知科学の学術部門において別の学説で論議されていることを知りました(ウィキペディアによる)。 “楠木さん”は、第2回でシステム技術者必読の古典を、第40回では最近の教養書(?)を、参考図書として紹介されました。新刊書をあまり読まない私は、知らなかった! と書籍の著者・書評・目次をネットで調べて、データを収集しました。

 編集者の熱意に著者と読者のコラボレーションがあっての連載50回

 毎回、記事の後につく「編集者コーナー」を楽しく読んでいました。この会話が、連載を可能にした最大の仕組みであったと思います。“花水木さん”と“木犀草さん”が編集者としてメッセージを出し続けた熱意に頭が下がりました。第1回から第47回までに24人の筆者が登場しました。編集者のふたりは7回ずつ記事を書いていました。複数の記事を書いてくださった筆者は7人いました。すごいのは、このほかに15人もの筆者が記事を書いてくださったことです。投稿をお願いして、次々に新しい筆者を登場させてきた編集者の粘りに感服しています。
 また、毎月PMAJオンラインの記事が公開されると、50人からの参加者がいるPS研究会のメーリングリストで「○○さんの執筆記事が公開されましたよー」と、編集部が呼びかけます。この呼びかけで、メンバーが感想を投稿したり、関連記事や参考文献の紹介などがあったりで、さらに内容を深める活動が行われていました。まさに筆者と読者のコラボレーションだと思います。
 このような活動のおかげで、もうすぐ連載50回。PS研究会の快挙が達成できます。PS研究会は、歓びの笑顔を読者の皆様にお届けして、返礼することができます。感謝!

 編集者コーナー
 このコーナーの編集担当二人が語ります。
花水木(はなみずき、以下「は」)「わぁ〜っ!卯の花さん、全部の号を読み返してくださったんだ!!ありがたいねぇ。」
木犀草(もくせいそう、以下「も」)「ほんと、嬉しいね!」
は:「卯の花さんは、すごく勉強熱心で、連載で紹介した本とか、関連するWEBサイトまでチェックしてくれてるのがまた嬉しいね。」
も:「あたしも卯の花さんを見習って、もっと勉強しなくちゃな〜。」
は:「手前味噌だけど、幅広い話題と視点を提供できて、どんな立場の人にも何かのヒントになる連載になってたんじゃないかなって思うんだ。」
も:「ねぇねぇ、“手前味噌”ってどんな味噌?」
は:「ん?」
も:「“お前味噌”とかもあるのかな?」
は:「こらこら、さっき、勉強しなくちゃ、って言ったばっかりでしょ〜。疑問があれば、自分で調べる!笑」
も:「は〜い。第1号から、この鋭いツッコミは変わってないな〜笑」


 編集チーム:花水木(はなみずき:ペンネーム)
PS研究会メンバー。IT企業の技術職、教育企画部門を担当後、現在はスキルや人材育成の研究職に従事。長年にわたり、プロジェクトという閉ざされた空間で、いかに個人が幸せに過ごすかを追求中。花水木の花言葉は「私の思いを受けて下さい」と「華やかな恋」。当コラムの編集チームの編集長。
 筆者・編集チーム:木犀草(もくせいそう:ペンネーム)
関西弁バリバリのPS研究会メンバー。キャリア形成をメインテーマに研究活動中。本業ではIT企業の人材育成企画と並行してPMOを担当。現場を走り回ってます。木犀草の花言葉は「陽気、快活」。プロジェクトをサポートする木犀草になりたいな。当コラムの副編集長。
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Partner Satisfaction PS研究会について:PS研究会は、財団法人日本科学技術連盟のソフトウェア生産管理(SPC:Software Production Control)研究会のひとつで、2002年から動機付け(モティベーション)に関する研究を続けています。2003年から、PMAJ(旧:JPMF)のIT-SIGのひとつ「パートナー満足と人材活用(PS&HM)ワーキンググループ」としても活動しています。詳しい紹介はこの連載の第1回目をご覧ください。
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第46回目2010年6月号  〜いまどきの成長する人の条件〜(百日紅)
第45回目2010年5月号  〜働きやすい職場なんだけれど〜(松ぼっくり)
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