関西P2M研究会コーナー
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事例研究会の活動を通じて得たもの

パナソニック株式会社 小藪 康:3月号

 関西地区での事例研究会が発足して、今年で早いものでもう3年間が経とうとしています。
 私は、幸いにもこの研究活動に発足当初から参画させていただき、しかもさらに幸運なことに、「プロジェクトX」に学ぶというテーマで、3年間継続して取り組みをさせていただきました。
 しかも、2年目からは主査という大役も仰せつかり、時には楽しく、時には非常に熱の入った研究活動に携わることが出来ました。
 もちろん、研究会としては、様々な取り組み成果を残してきたのですが、それ以上に私個人にとっては、多くの方と議論を交わし、意見を交換する場所を得ることが出来たことが本当に嬉しいことです。
 それは単に、PMSの資格を取り、セミナーに参加する事だけでは得られない、貴重な体験でした。
 特に、私のようなサラリーマンとして企業に勤めている人間は、得てして一企業のなか、一業界の中を活動範囲として限定してしまうことが多く、どうしても視野が狭くなりがちです。
 その点、このような勉強会に参画していることにより、他の業種の方がどのような発想で、どのような観点を持ちながら、プロジェクトに取り組まれているのか、あるいは、他の業界の動向は今どうなっているのかなど、幅広い視野を持つことが出来、非常に有意義です。
 また、同じような世代だけではなく、大先輩の方々にもいろいろと示唆に富んだお話をお伺いする機会が多数あり、純粋に仕事だけではなく、自分の人生をどのように考えて行くのかといったことを考える上でとても参考になることが多かったと感じます。
 私は現在、社内の人材育成部門の研修企画や運営に携わりながら、研修の講師をやっております。
 人材育成という活動は、企画運営する側にも沢山の経験や見識が求められ、さらに、講師の仕事をするとなると、受講者の方々が共感できる身近な話題と同時に、なかなか直接にふれあうことが少ない他業界、他業種などの事例を多く持っておくことが要求されます。
 そのような中で、P2Mを通じたこの研究会のような活動は、自分自身の持っているものをまとめる為に大変役立ちますし、同時に、幅広く皆さんの見識を知ることができ、日々の業務に直接的に有効活用されていただいています。
 もうすぐ、今年度の活動も締めくくりを迎えますが、この1年間に取り組んできたことをまとめ上げると同時に、私自身にとっては、3年間にわたり継続テーマとして、分科会のメンバーの方々と育て上げてきた「プロジェクトXに学ぶ」というテーマについてしっかりと掘り下げを行い、一つのきちんとした締めくくりを行いたいと考えております。
 さらに来年度以降のことも、欲張って書かせていただくとすると何らかの形で、継続してこの研究会活動に関わらせていただき、P2Mの実践活用の場を広げていくことをお手伝いしたと考えますし、同時に、自分自身の一層の見識を広める場として有効に活用させていただきたいと考えます。
 この研究会の活動が、今後も継続し、より多くの沢山の見識を持った方に参画していただくことにより、ますます発展する事を願うと同時に、そのための一助として自分自身が参画し、活動することが出来れば、大変嬉しいことです。
 今後も継続して、多くの諸先輩や仲間の方々との議論の場に参画できることを楽しみしております。
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