理事長コーナー
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2026年の抱負
~次の20年に向けて~

PMAJ 理事長 加藤 亨 [プロフィール] :1月号

あけましておめでとうございます。
2026年の干支は丙午(ひのえうま)。丙は「火」の要素を持ち、生命のエネルギーを表すとされており、また午(うま)は、駿足を持ち、力強く、人を助けてくれる存在でもあります。そのため丙午の年は、「勢いとエネルギーに満ちて、活動的な」年になると考えられています。
 昨年20周年を迎えたPMAJとしても、2026年は、次の新たな20年に向けて、エネルギーを持ち、活動的に歩みを進めて行く年としたいと考えています。
 そこで、改めてPMAJの原点を振り返ってみると、一方で、伝統的プロジェクトのマネジメントからモダンプロジェクトマネジメントへの転換点となったPMBOK®96年版を日本に普及させたJPMFの活動を原点とし、もう一方で、モノ作りからしくみ作りへの転換を提唱したプログラム&プロジェクトマネジメント(P2M)体系をベースとしたPMCCの活動を原点とするという、包括的であり、グローバルでありかつ共創性の高い組織であるという特性が浮かび上がってきます。
 このような原点を持って生まれたPMAJは、NPO(非営利活動法人)という、政府機関でもなく、プライベートカンパニーでもなく、教育を通して公共に貢献するいう原点をも持っています。
 NPOという組織の意義は「市場(企業)や政府だけでは十分に対応できない社会課題を、公共性と市民性に基づいて解決する」ことにあります。そして、複雑化した現代社会の中において、NPOの果たすべき役割はますます大きくなると言われています。
 ドラッカーは『ネクスト・ソサエティ(Managing in the Next Society)』(2002年ダイヤモンド社)という著書の中で「20世紀において、われわれは政府と企業の爆発的な成長を経験した。だが21世紀において、われわれは、新たな人間環境としての都市社会にコミュニティをもたらすべきNPOの、同じように爆発的な成長を必要としている。」(同書p273)と述べています。
 この文章の意味は、政府は画一性・公平性を重視するため個別性・多様性の高い社会問題(孤立、教育、地域再生、福祉など)に対応できず、企業は本質的に利益最大化のための組織であり、成果が金銭化されにくい社会課題の解決には積極的にかかわり難く、第3の組織としてNPOの爆発的な成長が必要だという事になります。

 このような振り返りを踏まえて、PMAJのこれからの20年へ向けての決意を述べるとすれば、やはり、
 「使命達成型職業人の生涯学習の場と手段と指針を提供し、産業界の発展に貢献する」
という事になるのだと思っています。
 その基本にあるのは、資源の無い日本は、教育によって発展を達成してきたし、現状の社会課題を解決するのも、使命達成型教育の浸透を図ることが重要だと考えているからです。ここであえて「使命達成型教育」と規定している意味は、戦後日本の教育がHow to、つまり“Do the things right”を突き詰めることに焦点が置かれていたのに対し、これからはDo the right things.、どんな価値を創造するか、に焦点を当てた教育が必要だと考えているからです。
 そして、この教育の指針となるのはやはり「P2M標準ガイドブック」であり、手段としての資格試験制度の改善と、場としてのPMコミュニティの充実等の活動を、丙午の2026年を象徴するように、「勢いとエネルギーを持って、活動して行きたい」と考えています。
 2026年もPMAJをよろしくお願いします。

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