5. 品質を武器にするとは
昭和の時代、日本の製造業は手を抜かなかった結果、誰からも文句の出ないモノが当たり前につくり出され世に出ていった。一方で、海外の製造業者は安かろう・悪かろうの製品でも購入してくれる消費者を相手にしていたため、「Made in Japan」は品質の良い製品として世界に定着した。しかし、バブル崩壊後の日本は同じ作り方ができなくなり、徐々に「Made in Japan」はその強みを失っていった。「Made in Japan」は崩壊したのか?
多くの日本企業はやり方は変えたが、日本らしさ/日本人らしさは変わっていない。
「品質が良い=顧客の要求を満足させるモノ・コトを提供する」と考えると顧客の要求は多岐にわたっており、直観的な要求や、製品単体ではわからないような要求にも応えなければならなくなってきている。
「Made in Japan」が言われなくなった背景にあるのは、日本人が日本人らしさを失ったからではなく、顧客の要求が多様化したことに、日本の製造業が追い付いていないからである。なぜなら、日本人は「変化を嫌う人種」であるため変えなければいけないが、なかなか変えられない。大事なのは顧客の要求をいかにして汲み取るか、それをどういうふうに実現するかが品質を武器にする際の肝となる。