今月のひとこと
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サステナビリティ(持続可能性)

オンライン編集長 岩下 幸功 [プロフィール] :4月号

 「サステナビリティ」とは、英語の“sustainability”の日本語表記で「持続可能な」つまり「ずっと保ち続けることができる」の意味です。
 1987年、国連「環境と開発に関する世界委員会(ブルントラント委員会)」で「持続可能な開発(sustainable development)」という概念が打ち出されました。これは「有限な世界で、無限な成長は不可能である」ということと、「社会・経済開発は、将来世代の可能性を脅かしてはならない」という認識の表明でした。このようにサステナビリティは、世代間責任(intergenerational responsibility)が基本概念となっています。従って、プロジェクトライフサイクルも、少なくとも子・孫世代(約50年先)までをスコープとして捉える必要性がある訳です。日本はサステナブルな要素技術を数多く持つという優位性が指摘される一方、そのシステム化・ビジネス化の取組は遅いという危惧もあります。それは何故でしょうか? どうすべきなのでしょうか?

 ジャーナル38号(8月発行)では、特にリーマンショック後、世界的な潮流となった「サステナブル経営」に焦点を合わせ、その中でPMに求められる「課題と期待」を探りたいと思います。就きましては、以下のような分野における調査・分析論文、実証論文、提言論文を募集致します。会員の皆様方からの応募をお待ちしております。

1.サステナビリティとは何か
@ サステナビリティとは何か、プロジェクトマネジメントにどのような変化をもたらすか
A 環境マネジメント、CSR活動、サステナブル経営への変遷と自社の取り組みについて
B サステナビリティとリスクマネジメント及びコーポレートガバナンスについて
C ゼロエミッション、産業エコロジー、スマートグリッドについて
D グリーンエンジニアリング、グリーンイノベーション、グリーンビジネスについて
E サステナブルシステムズアプローチ、サステナブルプロジェクトマネジメントについて
F 日本的サステナビリティ「もったいない文化、擦り合わせ技術、共生社会」について
2.サステナビリティ志向のプロジェクト紹介
@ CSR(企業の社会的責任)、社会貢献活動としてプロジェクトを立ち上げた
A 従業員に対する取り組みとしてのサステナブルなプロジェクトを立ち上げた
B 現在の問題解決ばかりでなく、未来志向のプロジェクトを行っている
C サステナブルな戦略構築・商品開発に取り組んでいる
3.プロジェクトマネジメントにおけるサステナブルなルール・仕組み・工夫
@ プロジェクトをマネジメントする際にどのように環境に配慮しているか(資源リサイクルなど)
A プロジェクトの教訓をどのように将来のプロジェクトマネジメントに活用しているか
B プロジェクトの知見を自社ばかりでなく他部署・他社との共有財産にするにはどうするか
C プロジェクトでの種々の局面(構想・計画・実施・終結)において、サステナビリティ(持続可能性)をどのように判断基準としているか
4.その他(ご自由にテーマ設定下さい)

(注)
 ジャーナル38号では、特集Ⅰ「サステナビリティとPM」とは別に、特集Ⅱ「PMにおけるコミュニケーション」でも論文を募集しています。こちらにも会員の皆様方からの応募をお待ちしております。詳しくは、  こちら をご覧ください
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