今月のひとこと
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「地域から、ヤングから」

オンライン編集長 岩下 幸功 [プロフィール] :12月号

ジャーナル43号(2012年4月発行)では、特集Ⅰ:「地域活性化とPM」~地域からの報告~、特集Ⅱ:「PMAJ Young Crew」~若手PMの声~、を組むことに致しました。これまでのジャーナルは、どちらかといえば「中央から、シニアから」の情報発信が多かったわけですが、今号では逆に「地域から、ヤングから」の情報発信を期待しています。

1.地域から
 TPP加入問題では国論を二分する議論が続いています。円高は留まるところを知りません。ヨーロッパでの債務問題が飛び火しないかと懸念されています。震災復興は遅々としているようです。更に、少子高齢化の中で、財政再建の問題が重くのしかかっています・・・。
このように、内外ともに厳しい環境変化が続く中、われわれは次世代に向けての新たな針路を模索する必要性に迫られています。そこでは、新たな価値や夢を創造し実現していくための成長戦略が重要になってきます。ジャーナル41号では、緊急特集「東日本震災に寄せて」~復興とPM~を掲載しました。10名の方々から、貴重な論考をお寄せ頂きました。しかし、これらが「中央から」の、片方向でのトップダウン的な情報発信に終わったのではないかと心配しています。被災された方々の「地域から」の情報を発信できませんでした。これではコミュニケーションも共創も生まれません。双方向での情報発信が揃ってこそ、議論が生まれ、連携につながるのではないでしょうか。地域活性化の問題は、地域のみの問題ではありません。地域と中央の連携の問題であり、新たな関係構築の問題でもあります。
そこで今号では「地域活性化とPM」の視点で、首都圏及び関西圏以外の地域に於いて、PM活動に取組まれている方及び関心をお持ちの方々から、「地域からの報告」をお寄せ頂きたいと思います。「地域‐中央」の新たな関係構築の議論が生まれることを期待しています。

2.ヤングから
最近のPMAJ活動、取り分け「PMシンポ」等には、多くのヤングの積極的な参画が見られるようになりました。また「PM教育」を採り入れる大学も年々増加してきています。
どの分野にも言えることですが、次世代を担う若手への継承作業は重要なテーマです。次に続く人がいなければ、サステナビリティ(sustainability:持続可能性)もあり得ません。しかも「背中を見て育て!」といった伝統的方法では、スピードが求められる現代に於いて、即応性に問題があります。意識的、戦略的なサステナブルプログラムとして、ヤングとシニアの新しい接点を創っていくことが求められています。その接点では「シニアから」の一方的な経験の伝承だけでなく、「ヤングから」の感性や問題意識に学ぶ姿勢も必要だと思います。ヤングの感性とシニアの経験がシナジーすることで、新たな「共創」が生まれることを期待したいものです。IPMA(International PM Association)でも“Young Crew”プログラムの下で、次世代へのさまざまな継承作業が行われています。(詳細は、  こちら )
そこで今号では、「PMAJ Young Crew」プログラムとして、20~30代のプロジェクト従事者及び学生の方々から、「若手PMの声」をお寄せ頂くことにしました。「ヤング‐シニア」間の新たな議論が生まれることを期待しています。

就きましては、PMAJジャーナル論文を募集します。多くのご応募をお待ちしております。先ずはアブストラクト(300文字程度)をお送りください。
詳しくは  こちら をご覧ください。
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